砂糖

日本にいる私たちがふだん「砂糖」として思い浮かぶのは、
白くてすこししっとりした「上白糖」。

スーパーでは、おどろくほどのプライスで山積みにされています。

この白い砂糖は血糖値を急激に上昇させるので糖尿病になりやすい、
急激に上昇したあとは、急激にさがるので空腹感にさいなまれやすい、
とか、なにかと悪者にされてしまうかわいそうなヤツです。

で、どうすればよいかというと「代わりに茶色い砂糖を」といいます。

「白い砂糖のかわりに、茶色い砂糖をつかえばいいだけ?楽勝じゃ〜ん!」
とえらんだのはスーパープライスの白い砂糖の横にならんでいる
おなじくスーパープライスの「三温糖」。

わたしはこれをしばらく「黒砂糖」と勘違いして生きてきました・・・。


実はこの「三温糖」、白い砂糖を精製する前のものではなく、
白い砂糖を加熱して(3回加熱するので三温糖というらしいです)
香ばしい風味をつけたもの。

つまり、カラメル風味の白砂糖です。
色こそ茶色いけど、成分的には白い砂糖と全くいっしょ。
あえて白い砂糖と使い分けする意味はまったくなかったのです!

「茶色い砂糖」とは、つまり真っ白になるまで精製していない黒砂糖のこと。
お米にたとえると、白米に精米しない玄米のような物ですね。


特売にコーナーにはならんでいない茶色い砂糖の小さいパッケージには
「黒砂糖」とちゃ〜んと書かれていました。



◆どうして精製途中の黒砂糖の方が白い砂糖よりも高いの?

今はちゃんと「黒砂糖」とかかれている商品をさがします。
ここで気づくのは「どうして精製されていない黒砂糖の方が高いの?」
ってことです。

この答えはカンタン♪
商品パッケージの裏側にかかれた「原材料表示」を見ると、
黒砂糖には「さとうきび」、白い砂糖には「ダイコン」。

今、日本のスーパーに安価でうられている砂糖はほとんど「砂糖ダイコン」
とよばれるダイコンの糖分からつくられているのです。

一方黒砂糖は、サトウキビを搾る昔ながらの製法でつくられたものがほとんど。
つまり、一般的な白い砂糖「上白糖」と黒砂糖は原料から製法まで全くちがうベツモノ。
大量生産しやすい上白糖はリーズナブルな価格に、
原料の調達から精製まで手間隙がかかる黒砂糖はどうしても高くなってしまうのですね〜



◆他の国では?

このしっとり白い砂糖、実はあまり外国では見当たりません。
イタリアでは、お料理用の大きな容器にざっと入っているのはグラニュー糖。
朝のコーヒーを飲むために、料理につかう大きな砂糖の容器がドンデーンと
テーブルにかまえる姿はなかなか違和感がありました。

上白糖はしっとりしている分加熱するとカラメル化しやすく、
甘みがつよいという特徴があります。

煮物や照り焼き、佃煮やすき焼きなど「甘辛い」味付けが多い日本食。
日本人はソウルフードのお米をふっくら炊いたごはんがすすむ甘辛い味が大好きなのです。
料理に上白糖をつかうと、加熱することでとろっと照りがでて
「おいしい日本人好みの味」がカンタンに実現できるということです。



◆健康との関係

糖分は生命を維持するためのエネルギー源なため、
本能的にもとめるような仕組みになっています。

「白ご飯がたべたいなぁ〜」と思ったり
どーしてもチョコが食べたくなったり、
こどもが甘い味が好きなのも同じ理由です。

体や臓器などの器官をはたらかせるだけじゃなく、
細胞をどんどんつくって、小さな体から身長をのばしたり、
骨や筋肉を大きくするためのエネルギーも必要です。

そういう理由でエネルギー不足になりやすい子供は
てっとり早くエネルギーとしてつかうことができる糖分の味、
甘いジュースやお菓子が大好きなんですね!



◇糖尿病・低血糖

サトウキビのミネラルをたっぷりのこした黒砂糖は
少々高くても、健康意識の高い人はコチラをセレクトしています。


糖分はエネルギーとしてとっても大切だけれど、
砂糖を食べすぎたとき、こんな害があります。

・低血糖
・糖尿病
・アレルギー(アトピー、花粉症など)


糖分を代謝するのにビタミンBが必要です。
ビタミンB群は美肌にかかせないビタミンとして有名で
粘膜や皮膚を健康に丈夫にたもつのに常に心がけてとらなければならないのに、
糖分をたくさんとると、それをエネルギーとしてはたらかせるために
たくさんのビタミンBをつかってしまって、粘膜を管理するまでまわらなくなることがあります。

そうすると、まぶたや鼻の中、口の中の粘膜がよわくなって、
口内炎ができたり、花粉やほこりなどが侵入しやすくなって
アレルギーがおきやすくなります。