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脂質は、エネルギーの元になる3大栄養素のひとつです。
脂質1gで9kcalのエネルギーになります。
脂質のエネルギー量は、炭水化物やタンパク質が4kcalなのとくらべると倍以上。
ダイエットに余念がない先進国の人からすると、カロリーがたかい、ということは太りやすいと敬遠されますが、食料の調達がたいへんだった時代には、カロリーをとることが生きていくために最優先。
すこしの量でたくさんのエネルギーがとれる脂質は、とても効率のよい栄養素だ、とどこかにインプットされていて、脂肪分たっぷりのケーキや霜降りのお肉、大トロ、天ぷらなどを「おいしい!」と本能的に感じてしまうのです・・・
現代の日本人には、内臓脂肪やコレステロール、中性脂肪など、わるいイメージが定着しつつある脂質ですが、もちろん、カラダにとって必要な栄養素です。
私たちの体は60兆個の細胞からできているのですが、その細胞をおおっている細胞膜は脂質でできています。
つまり、脂質が不足すると、細胞のひとつひとつがよわくなって、免疫力がおちるなど、問題がおきてくるのです。
脂質はカラダにとって、とても大切な栄養素。
ただし!
あぶらっこい料理をたべればいい、というものではありません!
体にとって害や負担のすくない脂質をえらんでとるのが理想なのです。
脂肪酸は、おおきく、脂動物性の脂肪に多くふくまれる飽和脂肪酸と魚や植物性の脂肪に多い不飽和脂肪酸にわけられます。
飽和脂肪酸は、常温で固形の脂です。
常温で液体の油が不飽和脂肪酸です。
血管や細胞壁をつよくしたり、ホルモンの材料になる善玉コレステロールのもとになるなど、体にとって「いい」脂肪酸です。
弱点として、酸化しやすいということがあります。
不飽和脂肪酸をとるときは、なるべく、光にあてたり、温度の高いところにおいたりせずに、新鮮なうちに食べてしまえるといいです。
酸化した脂肪は、肝臓で分解するときに負担が大きくなります。
ちなみに、細胞膜はこちらの「不飽和脂肪酸」でできています。
ということは、細胞膜は酸化しやすいということ。
紫外線やタバコのけむりなどの影響で発生する活性酸素によって、わたしたちの細胞は簡単にこわされてしまうのです。
体内で合成できない脂肪酸を必須脂肪酸といいます。